屋根材によってメンテナンス方法はこんなに違う!瓦・スレート・ガルバリウムを比較

2026年7月22日更新

屋根材によってメンテナンス方法はこんなに違う!瓦・スレート・ガルバリウムを比較

「屋根は10年ごとに塗装が必要」と聞いたことはありませんか?
「瓦屋根はメンテナンスしなくても大丈夫って本当?」
「うちの屋根にはどんなお手入れが必要なんだろう?」

そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

屋根は毎日、雨や風、強い紫外線にさらされています。同じように見える屋根でも、実は使われている屋根材はさまざまです。
瓦・スレート・ガルバリウム鋼板では、それぞれ特徴が異なるため、劣化の仕方やメンテナンス方法も変わってきます。

例えば、日本瓦は「塗装しなくてもいい屋根」といわれますが、それだけで安心というわけではありません。
反対に、スレート屋根は定期的な塗装が必要になるケースが多く、ガルバリウム鋼板もメンテナンスフリーではありません。

今回は、代表的な3種類の屋根材について、それぞれの特徴とメンテナンスのポイントを分かりやすくご紹介します。

屋根材によって必要なメンテナンスは異なります

さまざまな屋根材が使われている住宅街

屋根について調べていると、「築10年で塗装しましょう」という情報を目にすることがあります。
もちろん一つの目安ではありますが、すべての住宅に当てはまるとは限りません。

理由はシンプルで、住宅によって使われている屋根材が違うからです。
例えば、スレート屋根は塗膜が劣化すると防水性が低下するため、定期的な塗装が必要になります。

一方、日本瓦は瓦自体の耐久性が高く、基本的に塗装は行いません。
ガルバリウム鋼板も耐久性に優れた屋根材ですが、傷やサビの状態によっては補修や塗装を検討することがあります。

このように、「屋根のメンテナンス」と一言でいっても、屋根材によって内容はさまざまです。
まずは、ご自宅の屋根がどの種類なのかを知ることが、適切なメンテナンスへの第一歩になります。

スレート屋根|定期的な塗装や点検が大切

コケや汚れが見られるスレート屋根

スレート屋根の特徴

スレート屋根は、現在の住宅で最も多く採用されている屋根材の一つです。
セメントを主成分とした薄い屋根材で、軽量なため建物への負担が少なく、デザインの種類も豊富です。

コストを抑えやすいことから、新築住宅でも広く採用されています。
ただ、瓦とは違い、素材そのものに高い防水性があるわけではありません。

表面には塗膜が施工されており、この塗膜が雨や紫外線から屋根材を守っています。
年月が経つと塗膜は少しずつ劣化していくため、防水性を維持するには定期的なメンテナンスが必要です。

スレート屋根のメンテナンス方法

スレート屋根で大切なのは、塗膜の劣化を放置しないことです。
色あせやコケ・カビの発生、防水性の低下などは、塗り替えを検討するサインといえます。

劣化が比較的軽いうちは屋根塗装で対応できることもありますが、反りや割れが目立つ場合は、塗装だけでは十分に改善できないケースもあります。
そのような場合は、既存の屋根材の上から新しい屋根材を施工するカバー工法や、屋根を新しく造り替える葺き替え工事をご提案することもあります。

「築10年だから塗装」と決めるのではなく、まずは現在の状態を確認することが大切です。
現地調査を行うことで、その屋根に合ったメンテナンス方法が見えてきます。

日本瓦|瓦よりも漆喰や棟の点検が重要

棟瓦と漆喰が見える日本瓦の屋根

日本瓦の特徴

日本瓦は耐久性が高く、適切にメンテナンスを行えば数十年以上使い続けられる屋根材です。
「瓦屋根は長持ちする」とよくいわれますが、その通りといえるでしょう。

ただし、長持ちするのは瓦そのものです。
瓦屋根には漆喰棟瓦谷板金など、さまざまな部材が使われています。
これらは瓦よりも先に傷むことがあり、定期的な点検や補修が必要になります。

そのため、「瓦だから何もしなくて大丈夫」と考えるのは少し危険です。

日本瓦のメンテナンス方法

日本瓦は基本的に塗装する必要はありませんが、だからといって点検まで不要というわけではありません。

特に確認したいのが、棟部分の漆喰や棟瓦の状態です。
漆喰がひび割れたり剥がれたりすると、棟内部の葺き土や下地が傷みやすくなります。

そのまま放置すると棟瓦がズレてしまうこともあるため、早めの補修がおすすめです。
また、谷板金が使われている屋根では、経年劣化によってサビや穴あきが見つかるケースもあります。

瓦だけを見るのではなく、屋根全体の状態を確認しながら、必要に応じて漆喰補修や棟の補修を行うことが、瓦屋根を長持ちさせるポイントです。
▶︎瓦屋根の漆喰とは?役割と補修の目安を解説
▶︎日本瓦は塗装不要?メンテナンス方法はこちら

ガルバリウム鋼板|軽量でもメンテナンスフリーではありません

雪止め金具が取り付けられたガルバリウム鋼板の屋根

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板は、軽量で耐久性に優れた屋根材です。

住宅への負担が少ないことから、新築住宅はもちろん、屋根リフォームでも多く採用されています。
既存の屋根材の上から施工するカバー工法との相性が良い点も人気の理由です。

「サビに強いからメンテナンスはいらない」と思われがちですが、実際はそうではありません。
長く安心して使うためには、定期的な点検を行い、必要に応じて補修することが大切です。

ガルバリウム鋼板のメンテナンス方法

ガルバリウム鋼板はサビに強い素材ですが、絶対にサビないわけではありません。

例えば、

 ・飛来物による傷
 ・海沿い地域での塩害
 ・落ち葉や雨水が長期間たまりやすい環境

では、劣化が早まることがあります。

また、板金の継ぎ目やシーリング材も少しずつ傷んでいきます。
軽いうちに補修できれば工事も最小限で済むケースがありますが、傷みが進行すると屋根リフォームが必要になることもあります。

 

屋根材ごとのメンテナンス方法を比較

 

ここまでご紹介したように、屋根材によって特徴やメンテナンス方法は大きく異なります。

屋根材

主なメンテナンス

点検したいポイント

スレート

塗装・補修・カバー工法

色あせ・コケ・ひび割れ・反り

日本瓦

漆喰補修・棟補修

漆喰・棟瓦・谷板金・瓦のズレ

ガルバリウム鋼板

点検・補修・必要に応じて塗装

傷・サビ・シーリング・板金

「築10年だから塗装」「瓦だから何もしなくて大丈夫」というように、一律で判断することはできません。
屋根材ごとの特徴を知り、現在の状態に合ったメンテナンスを行うことが、屋根を長持ちさせるポイントです。 

屋根は軽い方がいい?重い方がいい?

「屋根は軽い方が地震に強い」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
実際に、スレートやガルバリウム鋼板は瓦より軽く、建物への負担を軽減できるというメリットがあります。

一方、日本瓦は耐久性や遮音性に優れており、重厚感のある見た目も魅力です。
このように、軽い屋根にも重い屋根にもそれぞれ良さがあります。

屋根材を選ぶ際は重さだけで判断するのではなく、建物の構造や地域の気候、これからどのくらい住み続ける予定なのかなども含めて考えることが大切です。

 

屋根材に関わらず劣化しやすい部分があります

住宅の雨どいと軒先の様子

ここまで屋根材ごとの特徴をご紹介しましたが、実際の点検では屋根材だけを見ているわけではありません。
屋根はいくつもの部材でできているため、屋根材より先に周辺部材が傷んでいることも珍しくありません。

棟板金や棟部分

屋根の頂上にある棟は、風や雨の影響を受けやすい場所です。
スレート屋根や金属屋根では、棟板金を固定している釘が浮いたり、板金が浮いたりすることがあります。

瓦屋根でも、棟瓦や漆喰の傷みが見つかることがあります。
こうした症状を放置すると雨水が入り込む原因にもなるため、定期的に確認しておくと安心です。

雨どい

雨どいも忘れてはいけないポイントです。

落ち葉や土砂が詰まると雨水がうまく流れなくなり、外壁を汚したり基礎まわりへ水が流れたりする原因になります。
台風や積雪のあとには、変形や外れがないかも確認しておくとよいでしょう。 

シーリングや板金まわり

屋根には板金や換気部材など、さまざまな部材が使われています。

継ぎ目に施工されているシーリング材は、紫外線や風雨の影響で少しずつ硬くなり、ひび割れが起こることがあります。
屋根材だけに目を向けるのではなく、こうした細かな部分まで点検することで、住まいをより長持ちさせることにつながります。

屋根材選びはメンテナンス性も考えましょう

リフォームについて相談する住宅オーナーと担当者

これから新築や屋根リフォームを検討している方は、価格やデザインだけでなく、将来のメンテナンス性にも目を向けてみましょう。

例えば、

 ・初期費用をできるだけ抑えたい
 ・長く安心して住み続けたい
 ・地震に備えて軽い屋根材を選びたい
 ・将来の塗装回数を減らしたい

など、ご家庭によって重視するポイントはさまざまです。
「どの屋根材が一番優れているか」ではなく、ご自宅やライフプランに合った屋根材を選ぶことが、長い目で見た満足につながります。

まとめ|屋根材に合ったメンテナンスで住まいを長持ちさせましょう

屋根材にはそれぞれ特徴があり、必要なメンテナンスも異なります。

スレート屋根は定期的な塗装、日本瓦は漆喰や棟部分の点検、ガルバリウム鋼板は傷やサビのチェックなど、それぞれ確認したいポイントがあります。
大切なのは、築年数だけを目安にするのではなく、ご自宅の屋根材や現在の状態に合わせてメンテナンスを考えることです。

屋根の状態は、屋根材の種類や築年数だけで判断できるものではありません。
そのため、メンテナンスを依頼する際は、屋根材ごとの特徴を理解し、現在の状態に合わせて適切な工事を提案してくれる業者を選ぶことも大切です。
「どんな業者に相談すればいいの?」「見積もりを見るときのポイントは?」という方は、こちらの記事もぜひ参考にしてください。
▶︎ 屋根修理・屋根リフォーム業者の選び方はこちら


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