東京都杉並区のN様邸にて、屋根塗装・外壁塗装のご報告の続きです!

今回は、屋根の縁切りの様子についてお伝えします。

【化粧スレートで絶対必要な工程、縁切り】

縁切り(えんぎり)というと、あまり良いイメージは持たれないかもしれませんが、化粧スレート(カラーベスト、コロニアル)の屋根塗装において欠かす事ができない工程です。

この縁を断ち切るかどうかにより、建物の寿命は大きく変わります。

化粧スレート屋根は軽くて耐震性が高く、現在、日本で最も普及率が高い屋根材です。

その為、この記事を読んでいるあなたのお宅も化粧スレートかもしれません。

化粧スレートの場合は塗装工事で絶対に縁切りが必要と覚えておきましょう。

では、なぜ縁切りが重要な工程であるかをご紹介します。

化粧スレート屋根は屋根材1枚1枚が重なっています。

その重なり部分には隙間ができていて、雨水が排出できるようになっています。

屋根をローラーで塗装すると、屋根材の重ね目に塗料が入り込んで、乾燥すると隙間が埋まってしまいます。

するとスレート瓦を伝って屋根内部に雨水が侵入し、更に雨水が溜まってしまいます。

雨水が溜まると屋根の腐食の原因となり、雨漏りに発展する恐れがあります。

こちらの「下地調整の重要なポイント5　縁切り作業」でも詳しくご紹介しています。

実際に、他社に依頼した塗装工事で縁切りが行われず、3年で雨漏りが起きてしまったというお宅を拝見した事があります。

その業者は廃業してしまったので、縁切りを知らないのか、あえて行わない悪徳業者か手抜き業者かはわからずじまいです。

建物を長持ちさせる為の塗装工事が、逆に雨漏りの原因になってしまっては元も子もありません。

「工事業者の選び方」については、こちらのページです。

【タスペーサーを使った縁切り】

具体的に縁切りとはどのように行うかというと、昔は屋根材1枚1枚をカッターなどを使って切っていました。

今は”タスペーサー”を使う縁切り方法が主流です。

屋根材の間に差し込んで隙間を確保する縁切り材です。

上の写真がタスペーサーです。

約15cm間隔でスレート瓦の重ね目に差し込みます。

30坪ほどのお宅で1,000個程使用します。

費用としては約3～5万円です。

昔は大変な作業で職人2人がかりで1日かかっていた縁切りですが、今は職人1人で半日～1日で終わるほどになりました。

こちらの「雨漏りから屋根を守るタスペーサーの重要性」でも詳しくご紹介しています。

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