東京都世田谷区・F様｜壁補修＆アクセントクロスで印象一新

今回の工事では、まず室内の状態を細かく確認するため、壁の寸法やゆがみを実測しながら現状をチェックしました。
施工前の壁は経年によるくすみや色ムラが見られ、エアコン周辺のクロスの浮き・下地の不陸（ふりく）が疑われる箇所もありました。

部屋全体は和室で、畳や柱との取り合いも考慮しながら仕上げを行う必要があるため、天井の高さ・壁の反り・配管位置などを丁寧に計測しました。
見た目だけではわからない下地の状態を把握するため、この段階の調査は非常に重要な工程です。

まずは既存のクロスをすべて撤去し、下地の状態を目視と触診でしっかり確認。クロスを外すことで、壁の内部のひび割れ・穴・ゆがみ・浮きが明確になり、必要な補修範囲を正確に把握できます。

劣化していた石膏ボード部分は張り替えやビス補強を行い、開口していた部分には新しい下地材を入れて塞ぎました。断熱材が見えていた箇所は、新たに断熱材を入れ直し、外気の影響を受けにくいよう整えています。

壁の凹凸をならし、仕上げにムラが出ないように丁寧にパテ処理を行います。ひび割れ部分や段差のある箇所は複数回に分けて塗り重ね、クロスを貼った際に凹みや影が出ないよう、平滑な状態を作り上げました。

外壁側の配管穴まわりは、古いコーキングの劣化やひび割れが見られ、そのまま放置すると雨水侵入の原因となる状態でした。外壁側はひび割れ補修を行い、配管の取り合い部分には新しいコーキングを施して気密性と防水性を確保しています。

室内側では、配管の位置や取り回しを正確に確認するため一部壁を開口し、下地や断熱材の状態もあわせて点検しました。エアコン本体は既存のまま使用していますが、周辺の壁を整えることで、見た目も機能面もスッキリと改善されています。

仕上げには、お部屋の印象を大きく変える濃いグレーのアクセントクロスを採用しました。木目の天井や畳の和室とも相性が良く、落ち着きと温かみのあるモダンな空間に生まれ変わっています。
ただ補修するだけでなく、デザイン性も重視したいというご要望に合わせ、雰囲気を一段と引き締める仕上がりとなりました。

濃いグレーのアクセントクロスが空間を引き締め、和室の木目や畳との相性も良く、落ち着きのある上質な印象に仕上がっています。

エアコンまわりの穴や配管の痕跡もきれいに整えたことで、壁面のラインがスッと整い、見た目にもすっきり。

“ただクロスを貼り替えるだけ”では得られない、デザイン性と機能性の両方が向上した空間へと改善されました。